2011年8月6日土曜日

70代 女性 膝に溜まってしまう水(滑液)と膝の痛み



◆経緯
 2011年1月に右膝の痛みが発症。2月から水が溜まり始める。
 3月に病院で初めて水抜きを行い、同時にヒアルロン酸を注入。
 その後も通院し、水抜き&ヒアルロン酸注入を数回行う。
 4月から膝の痛みから歩行困難となり、ヘルパーとしての
 仕事にも支障をきたすようになってきた。病院に通院しても
 症状が改善せず、むしろ悪化しているように
 感じていた。知人の紹介により来院。

◆カラダの状態
 ・腹臥位での下肢の捻れが顕著(左下肢外旋、右下肢内旋)
 ・両側下肢の筋肉は過緊張状態。
   (下肢長検査にて、膝関節の伸展抑制を確認)
 ・膝関節30度程の屈曲位にて疼痛出現
 ・クワドの柔軟性が極端に低下している。
 ・右クワドの筋委縮が見られる


◆施術
 初回:アクティベータ・メソッドのみ(腰椎・膝関節・骨盤部を中心に)
 2回目~4回目:アクティベータ・メソッド&クワドのストレッチ&歩行訓練
 5回目以降からクワドの筋力トレーニングを取り入れる。
 
 合計8回の施術を行う。

 
◆結果
 ・初回:
   施術で膝関節屈曲時の疼痛は消失(「ツッパリ感が残る」と表現)
   ただし、歩行時の痛みは残存している。

 ・2回~3回
   症状の変化なし。本人は焦りを感じ始めるが、全身を整えることが
   症状改善の最短距離であることを十分に説明して納得して頂く。

 ・4回
   歩行が改善される。階段の上りは問題なし。下りはまだ疼痛出現。
   膝に水が溜まる気配なし。

 ・5回
   階段を下りる動作も問題なくできるようになる。
   膝に水が溜まる気配なし。

 ・6回
   調子が悪くなるのは、長時間歩行をしたときのみ。
   普段の生活では全く問題なし。

 ・7回
   仕事に復帰。しかし、仕事をした後は膝が痛みだす。
   仕事中にしている動作を二人で再確認して、カラダの使い方を
   見直す。
   
 ・8回
   やはりまだ、仕事の後に痛みを感じてしまうが、翌日には解消。
   再度、カラダの使い方を再検証して原因を追及する。
   
   ここまでで、2か月が経過。膝に水が溜まることはなかった。

 以後、メンテナンスを継続中


◆考察
 膝の症状改善には、全身のバランスの調整が不可欠であることを
 痛感した。この方の場合、胸椎と腰椎(L3)の極端な神経エラーが
 毎回出現。そして、最後まで残っていたのが、胸椎(T6)であった。

 また、この方は積極的にアクティブ・ケアを自宅で行ってくれたこともあり、
 症状の緩解までのペースが非常に早かった。
 この方に認識して頂いたことは、
 ①ストレッチ ②筋力UP ③正しく歩く の3点 

 この中でも、「正しく歩く」ということが非常に重要なポイントである。


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