2011年8月13日土曜日

30代 女性 目の奥の痛み



経緯
 転職を機に肩こりがひどくなった。仕事内容は全く同じなのに、
 「なぜ?」とご本人は感じていたようである。
 3カ月程前から、頭痛を感じるようになる。心配になり
 頭痛外来のある病院へ通う。結果、緊張性頭痛と診断される。
 肩こりから来ているものと説明されてことで安心するが、
 2週間前から目の奥が痛みだした。再び不安になり病院へ。
 精密検査の結果、異常は見られず。緊張性の頭痛の診断を
 受けていたこともあり、その症状が派生したものではないかと
 医者から説明を受ける。

 友人が当院で頭痛が軽減したことを知り、紹介され来院。

初回時(カラダの状態)

 ・立位での姿勢的な特徴は特になし。
   (逆に理想的な姿勢と思われた)
 ・眼球運動を確認すると右→中央→左へスムーズに流れない。
   (特に「中央→左」)
 ・左側の瞳孔反射で縮瞳不全を確認(縮瞳状態を維持できない)
 ・うつ伏せになると極端に頸肩部の緊張が増加。
 ・左後頭下筋の極端な過緊張
 ・下肢長検査における、両側膝関節伸展抑制


施術&術後の変化

 初回:問診を更に続けると、前の職場との決定的な違いは、
    席でパソコン作業をしながら、来客を確認しなければ
    ならないという点。顔はパソコンの画面方向に向けて
    目だけで右斜め上方向を常に意識しておく必要があった。
    (来客に素早く対応するために、常に意識を集中させて
     いたようである)

     神経学的な所見が見られたので2つのアプローチを試みる。
    
     ①神経学的アプローチ
      ・左側の縮瞳不全から左大脳半球の機能低下
      ・「中央→左」の眼球運動不全から右小脳の機能低下
      上記から固有受容器刺激を右側→右小脳→左大脳半球への
      賦活を意識する。
   
     ②アクティベータ・メソッドによるアプローチ
      この方の場合、ほとんどの神経エラーが右側に出現。
      (①の所見に則していると考えられる)

     術後は、縮瞳不全と眼球運動が改善。クライアントさん
     本人はカラダが軽くなった等の変化を感じず。

     初回時、目の奥の痛みは出現していなかったため施術効果を
     確認できず。アドバイスとしてパソコンの位置を変え、
     画面の延長線上で来客を確認できるようにデスク環境を
     変えてもらうようお願いした。
     そして、一週間様子を見てもらうことにした。

    
 2回目:1週間を期間を空けたが、目の奥の痛みの再発は無し。
     頭痛も生じなかった。
     縮瞳不全はあったものの、眼球運動不全は消失。

     施術は前回同様にアクティベータ・メソッドのみ。

     術後は、カラダが軽くなったとのコメントを頂く。


 3回目:初回から2週間目。症状の再発はなし。縮瞳不全も消失。
     
     施術はアクティベータ・メソッドのみ。

     クライアントさん自らの評価で満足のいくカラダの
     状態になれたということで、来院終了。

 

考察 
   ・推測であるが、職場にて右斜め上を眼球だけで
   追うという非日常的動作(今まで経験したことのない)、
   転職したてで、「仕事をしっかりこなさねば」という
   転職後のストレスを背景に外眼筋群の疲労が目の奥の痛み
   として出現した可能性がある。

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