
◆経緯
2010年 2月に肩こりの施術を受けに整体院へ。
そこで肩甲骨周辺の筋をゴリゴリされ症状が悪化。
慢性的にあった肩周辺のコリ感が突如、「痛み」に変化。
上腕・前腕部にも痛みが波及してしまった。
(特に前腕近位部に激痛が走る)
痛みのため、夜も眠れず、不眠症状が続く。
職業がタクシードライバーなので、運転中に眠気が起きないか、
また、痛みが増して運転に支障をきたさないか不安を感じはじめた。
HPで当院を見つけて来院される。

◆カラダの状態
・痛みの回避姿勢として、右上肢を体幹へ密着(脇を強くしめている姿勢)
・うつぶせで寝ることができない。
無理にうつ伏せの肢位を維持するためには、顔を左回旋、
左肘関節屈曲の体勢を取らなければならない。
・両側下肢の筋肉は過緊張状態。
(下肢長検査にて、膝関節の伸展抑制を確認)
・仰向けで、股関節10度程度、膝関節10度程の屈曲位で拘縮
・クワドの柔軟性が極端に低下している。
・極度な円背

◆施術
初回:患部の筋肉の熱感が非常に高かったため、
クライオパック+バイブ(15分)
アクティベータ・メソッド(胸椎・肩甲骨・上腕骨を中心に)
まず、うつ伏せで寝られるようになることが第一目標と説明した。
2回目:うつ伏せ姿勢不可、背中の痛みは軽減、
右前腕近位部の筋痛は現存。
アクティベータ・メソッド(肩甲骨_上方変位)、肩甲胸郭関節の
モビリゼーション
3回目:うつ伏せ姿勢不可、背中の痛みは更に軽減、
右前腕近位部の筋痛は軽減。
アクティベータ・メソッドのみ
4回目:ほぼ回復。うつ伏せも問題なし。
次回の施術を3週間後とする。
5回目:症状は完全に消失。
アクティベータ・メソッドでのメンテナンス。
◆結果
初回~3回目の施術直後は大幅な改善は見られず。
4回目から大きな改善が見られ、ほぼ回復。
5回目:症状は完全に消失。
以後、症状の再発なし。メンテナンスを継続中

◆考察
運転中の注意喚起のためか頭位が前方へ突出。両肩が内方に
ローテーション。仕事中(運転中)の姿勢に問題があり。
右手だけでハンドル操作を行っているとのことだったので、
しっかり左手も使用するようアドバイス。
全身の関節を整えること、仕事中のカラダの使い方を注意することで、
大幅に症状が改善した症例であった。
