2011年8月9日火曜日

30代 女性 首の慢性的な重だるさ



◆経緯
 大学受験のため予備校に通い始めてから、慢性的な
 首の付け根のコリ感(重だるさ)を感じるようになった。
 顎を上げて顔を上に向ける動きで、首全体に「詰まり感」を
 感じる。会社に就職後、その症状は更に悪化。パソコン
 業務を続けていると、ひどい時は気持ちが悪くなり、手先の
 脱力感まで感じるようになった。1~2回/週のペースで
 マッサージに通うが、その場だけ軽くなるものの、根本的な
 改善に至らず。最近は首の筋肉そのものが固くなり、
 このままマッサージを受け続けていいものか、不安になる。
 HPで当院を見つけて来院される。

◆カラダの状態

 ・頚胸移行部の筋膜硬化(下方制限)&脊椎のスプリング感の低下
 ・極度な円背
 ・左第一肋骨の上方変位(極度の圧痛)
 ・呼吸が非常に浅く、吸気時の胸郭のダイナミックな動きが低下
 ・骨盤の屈曲&伸展の能動可動不可
 ・ハムストリングは極度に過緊張
 ・ストレッチボード(角度設定20度)での立位不可
 ・腰椎~頸椎にかけて生理彎曲が減少し、全体的に「C」に近い。

◆施術
 初回:ストレッチボードの検査結果(姿勢変化)から、
     直感的ではあるが、「カラダのアソビ」が非常に少ない印象を得た。
     脊椎全体が「C」字型になっているため、仙骨のうなずき誘導後の
     頸部伸展は非常にやりやすいとのコメントを受けた。

     アクティベータの下肢長検査所見では、頸部よりも腰部・骨盤部に
     神経エラーが多い。特に顕著なエラー反応がでたのは6番目の
     胸椎(T6)
     初回はアクティベータ・メソッドのみで施術を行う。

     座位時の姿勢を気をつけるようアドバイス。

 2回~3回目:アクティベータ・メソッド、カテゴリー1のブロック挿入

 4回目:極端な神経エラーが出現しなくなったので
     アクティベータ・メソッドに軟部組織のアプローチを加える。
     ストレッチボード(角度設定20度)での立位が可能となる。
 5回目~:ストレッチポールも取り入れる


◆結果
 初回終了時:
   主訴が50%以下になる
 
 2回~5回目終了時:
   「こり感」は感じるものの、気持ちが悪くなり、
   手先が脱力するという症状は消失。
   
  現在、アクティベータ・メ�$BDッドでのメンテナンス継続中。



◆考察
 
  腰部・骨盤部の関節の不安定性が原因と推測し、頸部へのアプローチ
 よりも下半身へのアプローチを優先して行った。
 慢性的な頸部の症状改善には、全身のバランスを調整が不可欠である。
 ご本人も2回目まで施術に不満な様子であったが、
 5回の施術結果から、全身を整える重要性を認識Ӂ�て頂けた。

 また、意識的に座位の姿勢を特に気をつけて頂けたことも
 症状改善の大きな手助けになった。
 頸部の症状は「受け身の姿勢=なおしてもらうという意識」では
 なかなか改善しない。特にパソコン作業時における、本人自らが
 行う姿勢の『意識的抑制&意識的方向付け』が症状改善のキーと
 なってくる。
  

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