2011年11月4日金曜日

52歳女性 右側の首、肩、肩甲骨の内側の痛み




経緯
 慢性的な右側の首、肩、肩甲骨の内側部の痛み。
 たまに、右手の指先に痺れを感じる。
 今までは鍼を受けており、それなりの効果があったが、
 最近は鍼治療の効果が効かなくなってきたような感じがする。
 これまでに受けたことのないアクティベータ・メソッドに
 興味をもたれて来院。
 

初回時のカラダの状態

 ・上半身は時計回りに、下半身は反時計回りに
  捻れているような感覚を持たれていた。
   ↓
  実際、うつ伏せの状態では下半身(腰から下)が
  反時計まわりに捻れているのを確認できた。
  (左の骨盤が浮いている状態)
 ・ふとももの裏の筋肉(ハムストリング)が緊張していた。
 


施術&術後の変化

 初回:カラダの捻れが目視が確認できるほど顕著であった。
    しかし、筋隆起の左右のアンバランスから推測するに、
    構造上(骨・関節)の「歪み」が生じているとは思えない。
    アクティベータで、丁寧に神経機能障害を起こしている
    背骨の関節を矯正する。
       
    術後:
    首、肩の症状は消失。肩甲骨の内側部の痛みは軽減するが
    まだ「芯」が残っているような感じがするとコメント。
    ふとももの裏側の筋肉(ハムストリング)の緊張は最後まで
    残っていた。

    次回は1週間後。


 2回目:前回の施術後、2~3日で肩甲骨内側部の痛みも解消。
     現時点では、多少の「こり感」は感じるが、
     痛むということはない。
     しかし、まだカラダが捻れているという感覚を感じている。
     実際に、うつ伏せの状態では、左の骨盤が若干浮いている
     状態であった(本人も自覚)

     施術は前回同様にアクティベータ・メソッド。
     今回は骨盤周辺の関節(股関節、仙腸関節)を念入りに
     検査&矯正を行った。
     そして、ストレッチポールのエクササイズを取り入れた。

     術後:
     うつ伏せ時の左骨盤部の「浮き」が改善
     骨盤がフラットになったと本人も自覚できた。

     
     クライアントさん自らの評価で満足のいくカラダの
     状態になれたということで施術は終了。
     次回からメンテナンスに移行。


考察 
  ・この方の場合、左右の筋バランスが非常に悪かった。
  幸いなことに、筋の組織的な変化(短縮状態)に
  至っておらず、神経的な問題(過緊張状態)であったので、
  2回のアクティベータ・メソッドのアプローチで筋の緊張を
  改善することができたと考えられる。     

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2011年9月27日火曜日

69歳女性 左膝痛による歩行・階段の昇降困難




経緯
 20112月、イスに上って棚の上にあるモノを取ろうと
 したときに左膝を痛める。それ以降、痛みのため、
 歩行困難となり階段の昇り降りが困難となった。
 最近は今までなかった、両肩の「こり感」が気になって
 仕方がない。
 

初回時のカラダの状態

 ・非常に疲れている様子をうかがえた
 
 ・脊柱起立筋(背中の筋肉)の過緊張
   (押すだけで悲鳴をあげる)
 ・両側の肩甲骨の可動制限
 ・下肢長検査における、ハムストリングの過緊張
 ・左下肢の筋肉が押圧に対して非常に過敏
   (少しの押圧で激痛を感じる)
 ・正座ができない。
 ・動くことが辛いとコメント



施術&術後の変化

 初回:アクティベータ・メソッドの下肢長検査では、
    太ももの裏の筋肉の過緊張が顕著であった。
    全身を矯正したあとに、左下肢の筋の緩和操作を行う。
    少しの押圧で激痛を感じられていたため、ソフトに。
    
    術後:膝の屈曲可動域が大きく改善。ただし歩行時の
    痛みは依然残っていた。

    次回は1週間後。

 2回目:疼痛症状は軽減してきたが、寝ていると痛くなるという
     新たな症状が出現した。
     まだ歩行時と階段の昇り降りで痛む。     
     
     施術は前回同様。
     膝の内側とふとももの内側の筋(内転筋)を
     少しずつ緩和操作。ストレッチを指導。    
     
     術後:痛みはあるものの膝の屈曲可動域が正常に近づいた。
     (踵がお尻につくようになった)、歩行時の痛みも半減。

     次回は1週間後。

 3回目:歩行時もずいぶん楽になったが、まだ正座ができない。
     (正座をすると、膝のお皿の上の部分が痛みだす)
          
     施術はアクティベータ・メソッド、
     左下肢の緩和操作に加えて、股関節周辺の緩和操作。
     ストレッチに加えて、大腿四頭筋(ももの前の筋肉)の
     筋力UPエクササイズを指導。


     術後:歩行時に膝の裏が痛くなるという新たな症状が出現

     次回は1週間後。



 4回目:普通に歩けるようになったと自覚。
     (前回の施術後に出現した膝裏の痛みは翌日には消失)
     膝のお皿の上部が少し痛むが正座ができるようになった。
     階段は降りは問題なし、昇るときにまだ痛みがある。
          
     施術はアクティベータ・メソッド
    (特に膝関節、股関節を念入りにチェックする)
     左下肢・股関節周辺の緩和操作。


     術後:「非常に左膝が軽い」とコメント。院内の歩行では
     疼痛は出現せず。

     次回は1週間後。

 5回目:歩行時、階段の昇降問題なし。正座も問題なし。
     寝起きにたまに痛みを感じる程度。
          
     施術はアクティベータ・メソッド、
     左下肢の緩和操作に加えて、股関節周辺の緩和操作。


     術後:大腿四頭筋のストレッチでも疼痛再発なし。

 
     クライアントさん自らの評価で満足のいくカラダの
     状態になれたということで、次回は2週間後。
     その間、ご自身でストレッチ&エクササイズをして頂き、
     2週間後に問題がなければ月1回のメンテナンスに移行。


考察 
  ・ストレッチ&エクササイズをしっかりやって頂いたおかげで
  施術効果の維持&効果の積み重ねが可能になった。
  特に座っている生活に慣れてしまっていたので、その改善も
  心がけて頂いた。やはり、膝の症状の改善には術者とご本人様の
  二人三脚が必要であると痛感した。  
     

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2011年9月16日金曜日

50代 男性 左腕を肩より上にあげられない(五十肩)



経緯
 2か月前から左肩周辺に痛みを感じる(こり感ではない)
 それから数日後、腕を肩より上にあげることが困難になり、
 戸棚の物をとることができなくなった。
 このような症状は初めて。仕事の関係でこれ以上、腕の動きを
 制限されると支障が生じるので、HPを見て来院される。

初回時のカラダの状態

 ・左肩甲上腕関節の外旋制限(腕を外まわりにまわせない)
 ・上腕骨頭の前方変位
 ・頚胸移行部筋膜の S(上方)→I(下方)制限
 ・下肢長検査における、ハムストリングの過緊張はみられない。



施術&術後の変化

 初回:アクティベータ・メソッドの下肢長検査も
    非常に落ち着いており。極端なエラーは検出されず。
    全身を矯正したあとに、頚胸移行部の筋膜リリース、
    左上腕骨頭の前方から後方へのモビリゼーションを行う。
    
    術後は、感じていた疼痛が半減。しかし可動域は変わらず。

    次回は1週間後。

 2回目:疼痛症状は消失したが、可動域制限は残存。
     可動域ギリギリまで上肢をあげても痛みは再発せず。
     「痛くはないが、動かない」という表現をされていた。
     
     施術は前回同様。
    (左鎖骨の外方、左上腕骨頭の前方変位のエラーが顕著)
     そして、左腋窩(脇の下)の硬化がみられたので緩和操作。     
     
     術後の可動域の変化はなし。

     次回は1週間後。

 3回目:痛みの再発はなし。左腕がようやく肩より上に
     あがるようになった。
     随伴症状として右腰部痛が発症。
     
     施術はアクティベータ・メソッドに加えて、
     左上腕骨頭のモビリゼーション。
      (やっと後方への動きが確認できるようになった)
     右側の腹筋群のART(アクティブリリーステクニック)

     術後は、大幅に左上肢の可動域が改善された。
     右腰部の痛みも消失。


     クライアントさん自らの評価で満足のいくカラダの
     状態になれたということで、来院は終了。


考察 
  ・アクティベータ・メソッドの下肢長検査から各関節の
   神経機能障害の「蓄積」が肩の症状を生み出したと
   いうよりも、本症状は日常生活において、左上肢の可動域を
   狭めて活動していた結果と思われる。
   このクライアントさんの場合、左上腕骨頭に動きをつけると
   構造的なアプローチを最優先とした。  
     

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2011年9月2日金曜日

30代 男性 慢性的な頸部痛と肩こり



経緯
 5年以上も慢性的な頸部痛と肩こりに悩まされている。
 もう何をやっても改善しない。
 (整体、マッサージ、電気、超音波、カイロプラクティック等)

 とにかく患部を「押されて」いないと気持ちが悪くなるので、
 1ヶ月に2回のペースでマッサージに通っている。
 疲れが溜まってくると仕事にも支障をきたす程、症状が重くなる。

 会社の近くで受けられるところを探して当院のHPを見つける。


初回時のカラダの状態

 ・上腕骨頭の前方変位
 ・頚胸移行部筋膜の S(上方)→I(下方)制限
 ・下肢長検査における、両側膝関節伸展抑制
   (ハムストリングの過緊張)
 ・呼吸時に胸郭(肋骨)が拡張しない。


施術&術後の変化

 初回:アクティベータ・メソッドの下肢長検査にて、
    様々なエラー・パターンを示し、非常に
    不安定な状態となっている。
    (下肢長検査での膝関節屈曲時に左足関節が
     極端な底屈反応を示す)
    施術は、アクティベータ・メソッドのみ。
    症状は頸部、肩部に出ているが、腰椎以下を
    念入りにチェックして矯正を行う。特に股関節の
    神経エラーが多かった。
    
    術後は、下肢長検査における膝関節屈曲時の
    左足関節底屈反応が消去。
    「カラダが軽くなった」程度の結果となった。

    次回は1週間後。

 2回目:症状は完全に消失していないが、調子はよいと自覚。
     
     施術はアクティベータ・メソッドに加えて、
     頚胸移行部の筋膜リリース。
     
     ・下肢の緊張状態は継続している。
       →膝関節&股関節の矯正で大幅に改善。
     ・今回の下肢長検査では、諸関節にストレスを加えるたびに
      左右の足関節が底屈してしまう(このパターンは初見)
       →T8までの矯正を終えたところでこの反応は消失。

     術後は、下半身が軽くなったとともに、
     肩部の症状が更に緩解。

     下半身の状態が落ち着いてくる程、上半身の症状が
     やわらいでくることを自覚して頂いた。
     次回は1週間後。

 3回目:肩と首の調子は非常に良い。
     しかし、右の背中が張っている感じがする。
     呼吸時の胸郭の拡張が極めて小さい。  
      →実際に、胸郭を大きく膨らませる呼吸を意識すると
       両側頸部に疼痛出現。  
     
     施術はアクティベータ・メソッドと次回は1週間後。
     頚胸移行部の筋膜リリース。胸郭呼吸の指導。

     術後は呼吸がしやすくなり、頸部痛が大幅に改善した。

     

 4回目:肩と首の調子は非常に良い。
          
     施術は、前回同様でアクティベータ・メソッドと
     頚胸移行部の筋膜リリース。
     
     術後は、胸郭を拡張させることを意識した呼吸時の
     頸部痛が減少。

     現在、継続治療中。

考察 
  ・肋骨可動領域の低下により、胸を膨らませるような
  大きな吸気が肋間筋で行えない。そのため、呼吸補助筋である
  頸部の筋群が過活動し、頸部痛が慢性化していたと推測される。
  また、慢性的な肩こりの方に多く見られる所見が、
  「下半身の不安定性」である。
  このクライアントさんの場合、2回目から結果が伴ってきたため、
  肩部の施術はほとんど行わず、下半身の安定化を最優先とした。
  
     

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2011年8月22日月曜日

20代 女性 産後に発症した右膝の痛み



経緯
 2010年11月に出産。子供の面倒をみるのに
 立ったり、しゃがんだりする動作を一日に何回も
 行うせいか、右膝が痛みだした。
 今まで、膝が痛くなった経験がないので、どう対処して
 よいか分からず、暫く放っておいていたが、
 最近になって歩行にも影響するようになってしまった。
 HPを見て来院される。

初回時のカラダの状態

 ・ストレッチボード(角度20度設定)の立位不可
 ・下肢長検査における、両側膝関節伸展抑制
 ・両側ハムストリングの短縮
 ・スクワット動作で疼痛再現


施術&術後の変化

 初回:ストレッチボード(角度20度設定)の立位不可の所見から
    カラダ全体の「アソビ」が極端に少ないように思える。
    「足関節20°背屈」で伸張されたふくらはぎの筋肉の
    緊張状態をカラダ全体で吸収できない。
    膝関節への施術より、全身に「アソビ」を作ることを
    最優先とする。

    施術はアクティベータ・メソッドのみ。特に胸椎
    神経エラーが多かった。
    
    術後はストレッチボードで立位姿勢が可能となる。
    スクワット時の膝の症状は変わらず。

    次回は1週間後。

 2回目:ストレッチボードでの立位可能状態はキープできている。
     膝に痛みが出現するものの、歩行は問題なし。
     全身を整えることの重要性を認識して頂けた。
     
     施術は前回同様、アクティベータ・メソッドのみ。
     右膝関節の神経エラーを重点的に矯正。
     特に脛骨後方へのストレスで顕著なエラーが出現。
     術後、スクワット時の痛みが半減。
     大腿四頭筋(大腿前面の筋肉)のストレッチをアドバイス。
     少々違和感を感じてもいつも通りに歩くことを指導。

     次回は1週間後。

 3回目:膝の痛みはほとんど感じなくなった。
    
     施術はアクティベータ・メソッドに加えて、
     膝窩筋(膝の裏の筋肉)の緩和操作、
     膝関節伸展ー屈曲の際の副運動誘導

     クライアントさん自らの評価で満足のいくカラダの
     状態になれたということで、来院は終了。


考察 
  ・膝関節の症状改善には、カラダ全体の調整が不可欠で
  あることを再認識できた症例であった。

  産後に出現した症状のため、クライアントさん自身は
  「骨盤の歪みが原因では?」と認識されていたが、
  骨盤部の神経エラーは、一般の腰痛に悩まれている人より
  少ないように思われる。



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2011年8月16日火曜日

30代 男性 テニス肘



経緯
 学生時代からテニスを続けている。
 3カ月前から右肘に痛みを感じ始める。
 結構なハードを練習を学生時代にこなして
 いたので、社会人になってから、趣味で
 継続しているテニスが原因で肘が痛みだしたとは
 本人は認識していない。
 すぐ改善するだろうと考えていたが、ここ数日は、
 キーボード作業でも痛み出した。
 HPを見て来院される。

初回時のカラダの状態

 ・右肩甲骨の動きが極端に悪い
 ・下肢長検査にて両側膝関節の伸展抑制&能動屈曲が生じる
 ・前方頭位姿勢
 ・右橈骨頭に圧痛


施術&術後の変化

 初回:左右を比べて肩甲胸郭関節の動きに顕著な差が
    確認できる。特に肋骨からの離解不全。
    右前腕に関しては、回内/回外の反復拮抗運動で左に
    対して遅延が生じる(疼痛発生はなし)
    また、非常に下肢の緊張が強く、柔軟性の低下が
    著しい。

    施術はアクティベータ・メソッド(肩甲骨外方に顕著なエラー)
    キネシオテーピングを前胸部・上腕・前腕にかけて、
    外側靭帯テープ、前腕浅筋膜テープ、腕橈骨筋、
    上腕ニ頭筋テープ、大胸筋テープを貼付。
    下肢ストレッチを指導。

    術後は90%症状が消失(残10%は違和感程度)
    満足のいく結果となったが、「テニス肘」の症状は
    カラダの不調和により生じる『二次的産物』であることを
    説明し、今後の再発予防と他の症状発生のリスクを回避する
    意味で下記の改善をすすめ。施術を継続することとした。

     ①肩甲胸郭関節の構造的&神経的エラーの存在
     ②下肢の過緊張&短縮による柔軟性低下

    次回は1週間後

 
 2回目:週末のテニスで少し痛みだした程度(翌日には回復)
     キーボード作業での疼痛は生じず。
     アクティベータ・メソッド(膝、骨盤、股関節を矯正)と
     キネシオテーピングを貼付。
     大腿裏側の筋肉の緩和操作&ART(悲鳴を上げる程の激痛)
     
 3回目:アクティベータ・メソッド、大腿裏側の筋肉の
     緩和操作&ART



考察 
  ・初回の施術で「痛み」という症状は改善したので、
  クライアントさんは満足されていたが、その痛みを
  生み出した『原因』については根本解決できていないように
  思われたので、再診を提案。

  非常に下肢(大腿の裏の筋肉=ハムストリング)の緊張が強く、
  柔軟性の低下が著しいことから。神経的な「過緊張」と
  組織的な「短縮」の両方が生じており、下肢長検査においても、
  与えるストレスに対して数パターンの下肢の軌道を描く。
  2回目の施術でようやく神経的な反応が解消し、3回目でようやく
  組織的な問題(短縮)が解消できた。

  上肢を動かす場合、下肢の安定→腰部の安定→胸部の安定
  →肩甲骨の安定→肩部の安定という動的安定性が不可欠である。
  当院では、この動的安定性の欠如(ごく僅かな安定性欠如の積算)
  が肘の障害に関与していると考えている。
 

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2011年8月14日日曜日

40代 女性 背中が痛くて仰向けで寝られない



経緯
 慢性的な肩こりに悩んでいたが、自分は「痛いのが当たり前」
 と認識していたため、さほど気にしていなかった。
 1週間前から背中(肩甲骨の間)が痛み出し、発症から
 3日後には仰向けで寝ることもできなくなった。

 何よりも睡眠不足になることが仕事の負担となるので、
 治療を受けることを決意。HPを見て当院に来られた。
  

初回時のカラダの状態

 ・両側上腕骨頭の前方変位
 ・呼吸時の胸郭の動きがほとんど感じられない。
 ・頚胸移行部筋膜の S(上方)→I(下方)制限
 ・肩甲胸郭関節の離解不全
 ・下肢長検査における、両側膝関節伸展抑制


施術&術後の変化

 初回:アクティベータ・メソッド。特に肋骨を念入りに
    Checkする。そして、上腕骨頭の前方から後方への
    モビリゼーション。頚胸移行部筋膜の S(上方)→I(下方)
    リリース。
    肋椎関節に顕著は神経的エラーを検出。
    
    術後は胸郭の動きがわずかに回復。
    「息が吸いやすい」とのコメントを頂く。次回は1週間後。

 2回目:術後、3日間は快眠できた。背中も問題なかったが、
     4日目から元の状態に戻った。

     施術は前回同様。
     術後はさほど大きな改善を自覚することはできなかった。
     次回は1週間後。

 3回目:前回治療後から1日しか良い状態が持続できなかった。

     施術はアクティベータ・メソッド後、骨盤部の
     構造を物理的にブロックで変化させ、
     再度、骨盤部をアクティベータにて矯正。

     術後は「背中が縮むように(反れるように)なった」と
     コメント。
    
      もう1週間様子を見てもらうことにした。

 4回目:背中の痛みは解消。安眠できるようになった。
    
     施術はアクティベータ・メソッド、上腕骨頭の前方変位は
     まだ改善できていないが、関節からの神経的なエラーは
     でていないので良しとした。
 
     クライアントさん自らの評価で満足のいくカラダの
     状態になれたということで、来院は終了。

     その後は1ヶ月のスパンでメンテナンス。
     座位時の姿勢を崩さぬようアドバイス。
     症状の再発はなし。

考察 
  ・仕事中、座位時に腰を丸めた姿勢をされていた。
  腰を丸めた姿勢では腰椎は前弯を失い、胸椎から
  頸椎にかけて「C」の字のような形態になってしまう。
  この姿勢では、①首を伸展しにくい、②呼吸が浅くなる
  ③腕を上げにくくなるというデメリットが発生する。
  特に、呼吸が浅くなるとダイナミックな胸郭の動きが
  阻害されてしまう。
  
  このクライアントさんの場合、
   ◆物理的に肋椎関節の動きに制限が生じていた。
   ◆神経的に肋椎関節にエラーが生じていた。

  全4回の施術中に胸郭に対するモビリゼーションは
  行っていない。神経的な問題をクリアーにするだけでも
  十分に症状は改善できるという症例でした。




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2011年8月13日土曜日

30代 女性 目の奥の痛み



経緯
 転職を機に肩こりがひどくなった。仕事内容は全く同じなのに、
 「なぜ?」とご本人は感じていたようである。
 3カ月程前から、頭痛を感じるようになる。心配になり
 頭痛外来のある病院へ通う。結果、緊張性頭痛と診断される。
 肩こりから来ているものと説明されてことで安心するが、
 2週間前から目の奥が痛みだした。再び不安になり病院へ。
 精密検査の結果、異常は見られず。緊張性の頭痛の診断を
 受けていたこともあり、その症状が派生したものではないかと
 医者から説明を受ける。

 友人が当院で頭痛が軽減したことを知り、紹介され来院。

初回時(カラダの状態)

 ・立位での姿勢的な特徴は特になし。
   (逆に理想的な姿勢と思われた)
 ・眼球運動を確認すると右→中央→左へスムーズに流れない。
   (特に「中央→左」)
 ・左側の瞳孔反射で縮瞳不全を確認(縮瞳状態を維持できない)
 ・うつ伏せになると極端に頸肩部の緊張が増加。
 ・左後頭下筋の極端な過緊張
 ・下肢長検査における、両側膝関節伸展抑制


施術&術後の変化

 初回:問診を更に続けると、前の職場との決定的な違いは、
    席でパソコン作業をしながら、来客を確認しなければ
    ならないという点。顔はパソコンの画面方向に向けて
    目だけで右斜め上方向を常に意識しておく必要があった。
    (来客に素早く対応するために、常に意識を集中させて
     いたようである)

     神経学的な所見が見られたので2つのアプローチを試みる。
    
     ①神経学的アプローチ
      ・左側の縮瞳不全から左大脳半球の機能低下
      ・「中央→左」の眼球運動不全から右小脳の機能低下
      上記から固有受容器刺激を右側→右小脳→左大脳半球への
      賦活を意識する。
   
     ②アクティベータ・メソッドによるアプローチ
      この方の場合、ほとんどの神経エラーが右側に出現。
      (①の所見に則していると考えられる)

     術後は、縮瞳不全と眼球運動が改善。クライアントさん
     本人はカラダが軽くなった等の変化を感じず。

     初回時、目の奥の痛みは出現していなかったため施術効果を
     確認できず。アドバイスとしてパソコンの位置を変え、
     画面の延長線上で来客を確認できるようにデスク環境を
     変えてもらうようお願いした。
     そして、一週間様子を見てもらうことにした。

    
 2回目:1週間を期間を空けたが、目の奥の痛みの再発は無し。
     頭痛も生じなかった。
     縮瞳不全はあったものの、眼球運動不全は消失。

     施術は前回同様にアクティベータ・メソッドのみ。

     術後は、カラダが軽くなったとのコメントを頂く。


 3回目:初回から2週間目。症状の再発はなし。縮瞳不全も消失。
     
     施術はアクティベータ・メソッドのみ。

     クライアントさん自らの評価で満足のいくカラダの
     状態になれたということで、来院終了。

 

考察 
   ・推測であるが、職場にて右斜め上を眼球だけで
   追うという非日常的動作(今まで経験したことのない)、
   転職したてで、「仕事をしっかりこなさねば」という
   転職後のストレスを背景に外眼筋群の疲労が目の奥の痛み
   として出現した可能性がある。

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