
◆経緯
2010年11月に出産。子供の面倒をみるのに
立ったり、しゃがんだりする動作を一日に何回も
行うせいか、右膝が痛みだした。
今まで、膝が痛くなった経験がないので、どう対処して
よいか分からず、暫く放っておいていたが、
最近になって歩行にも影響するようになってしまった。
HPを見て来院される。

◆初回時のカラダの状態
・ストレッチボード(角度20度設定)の立位不可
・下肢長検査における、両側膝関節伸展抑制
・両側ハムストリングの短縮
・スクワット動作で疼痛再現

◆施術&術後の変化
初回:ストレッチボード(角度20度設定)の立位不可の所見から
カラダ全体の「アソビ」が極端に少ないように思える。
「足関節20°背屈」で伸張されたふくらはぎの筋肉の
緊張状態をカラダ全体で吸収できない。
膝関節への施術より、全身に「アソビ」を作ることを
最優先とする。
施術はアクティベータ・メソッドのみ。特に胸椎に
神経エラーが多かった。
術後はストレッチボードで立位姿勢が可能となる。
スクワット時の膝の症状は変わらず。
次回は1週間後。
2回目:ストレッチボードでの立位可能状態はキープできている。
膝に痛みが出現するものの、歩行は問題なし。
全身を整えることの重要性を認識して頂けた。
施術は前回同様、アクティベータ・メソッドのみ。
右膝関節の神経エラーを重点的に矯正。
特に脛骨後方へのストレスで顕著なエラーが出現。
術後、スクワット時の痛みが半減。
大腿四頭筋(大腿前面の筋肉)のストレッチをアドバイス。
少々違和感を感じてもいつも通りに歩くことを指導。
次回は1週間後。
3回目:膝の痛みはほとんど感じなくなった。
施術はアクティベータ・メソッドに加えて、
膝窩筋(膝の裏の筋肉)の緩和操作、
膝関節伸展ー屈曲の際の副運動誘導
クライアントさん自らの評価で満足のいくカラダの
状態になれたということで、来院は終了。

◆考察
・膝関節の症状改善には、カラダ全体の調整が不可欠で
あることを再認識できた症例であった。
産後に出現した症状のため、クライアントさん自身は
「骨盤の歪みが原因では?」と認識されていたが、
骨盤部の神経エラーは、一般の腰痛に悩まれている人より
少ないように思われる。
