

◆経緯
2か月前から会社への通勤途中で右の股関節が痛みだした。
特に電車に乗っている時に痛みだす(混雑のため座れない)
思い当たる原因は特になし。会社にいるときは症状は出現せず。
しかし、最近になって会社で座位時でも痛みを感じるようになった。
通勤時の痛みとは「質」が異なるので、新たに症状が出てきたのかと
不安に感じる。マッサージに3回程通うが改善せず。
このままでは一日中痛みが出るようになるのではと不安に感じ
当院のHPを見て来院。

◆初回時のカラダの状態
・施術時は症状は出現していなかった。
(「割と調子が良い」とコメント)
・ストレッチボード20度の角度設定での立位不可
(全く立位姿勢を維持できない)
・患部とは反対側の左股関節の極端な可動制限
・右足関節の可動性低減
・右内転筋群に顕著な圧痛。
・下肢長検査にて太もも後面の筋肉の過緊張を確認

◆施術&術後の変化
初回:アクティベータで丁寧に神経機能障害を起こしている
骨盤、股関節、足関節、背骨の関節を中心に矯正する。
(アクティベータ・メソッドのみで終了)
左仙腸関節に顕著な神経エラーを検出→矯正
術後:
患部に痛みを感じていなかった為、施術効果は実感できず。
太もも後面の筋の緊張は消失。左股関節の可動域は改善せず。
「太ももの裏側が軽くなった」とコメント。
次回の施術は1週間後でご予約頂く。
2回目:前回の施術後、会社でデスクワークしているときに
出現する痛みは消失。しかし、通勤時の痛みは残存。
施術は前回同様にアクティベータ・メソッド。
(特に左股関節周辺を念入りに検査&矯正)
右内転筋の緩和操作を加える。
臀部のストレッチを指導。
術後:
ストレッチボードでの立位姿勢が可能となった。
「カラダの変化としては特に実感なし」とコメント。
次回の施術は1週間後でご予約頂く。
3回目:前回の施術後、通勤時に生じる痛みは9割程消失。
帰宅後に若干の痛みが生じるがストレッチで
症状が軽減できることを実感。
施術は前回同様にアクティベータ・メソッド。
(特に左股関節・仙腸関節を念入りに検査&矯正)
右内転筋の緩和操作を加える。
術後:
「二本足でしっかり地面に立っている感じがする」と
コメント。骨盤周囲の関節の神経機能的なエラーも
消失しているため、既に堅くなってしまった筋肉の
ストレッチを継続して行って頂くことをアドバイス。
クライアントさん自らの評価で満足のいくカラダの
状態になれたということで施術は今回で終了。

◆考察
・ この方の場合、症状の出ている右側の股関節よりも、
反対の左股関節・仙腸関節の方が、関節の
神経エラーが多く、そして顕著であった。
患部(右)と反対側の股関節の障害によって、生じた
症状だと思われる。骨盤部の関節構成は「骨盤輪」とも
表現され、股関節―仙腸関節―恥骨結合―腰椎と
多くの関節が互いにリンクして活動している。
そのため、患部と違う部位の関節が問題を起こしている
ケースは多々ある。
マッサージでは患部の右側だけ施術を受けていたようである。
このようなアプローチで改善しないのは当然と言える。