

◆経緯
昨年の7月に左の後頭部にツーンとした痛みを感じるようになった。
思い当たる原因もなく、仕事(デスクワーク)の疲れから
くるものだろうと思い(まわりからもそのように言われていた)、
暫く様子をみていたが、症状がなかなか改善しない。
継続して起きる頭痛は初めての経験だったため、不安に思い
病院へ。検査の結果、特に異常なしと診断される。
しかし、症状が半年も続いていることに不安を感じマッサージ等に
数件通ってみたが、改善はみられなかった。
当院のHPでアクティベータ・メソッドに興味を持ち来院された。

◆初回時のカラダの状態
・もともと「肩こり」を感じる方ではなかった。
(今も、肩こりは感じていない)
・姿勢をチェックしても特に問題はないように思える。
・ストレッチボード20度の角度設定での立位可能
(全く問題なし)
・下肢長検査による下肢の筋群の緊張はみられない。
・両耳に小指を入れてもらうと、患側の左の方が入りにくい。

◆施術&術後の変化
初回:肩こりでお悩みの方によく見られるような
姿勢の変化や首、肩周辺の筋群の緊張もみられなかったが
額関節(あご)の検査で、開口動作、閉口動作、
あごを左に動かす動作、あごを突き出す動作で
顕著な神経的なエラーが左側に確認できた。
アクティベータでまず額関節を整え、次に全身を
丁寧に整えた。全身の矯正後、再度額関節を検査するが
開口の動作時の神経的エラーがなかなか解消されなかった。
(アクティベータ・メソッドのみで終了)
術後:
特に頭痛の症状に変化は感じられなかったが、
「首もと(前面)が軽くなった」とコメント。
次回の施術は4日後でご予約頂く。
2回目:前回の施術後、症状は大幅に軽減。
「少し気になる程度」にまで改善。
今回は額関節を全身の動きと連動させて
検査&矯正を行い、左側頭部・後頭部の
筋群の緩和操作を加えた。
術後:
今回も「首もと(前面)が軽くなった」とコメント。
初回時の所見であった、耳の穴に指を入れた際に
感じる左右差を確認して頂いたが、左右均等になったと
コメント。
クライアントさん自らの評価で満足のいくカラダの
状態になれたということで施術は今回で終了。
再び症状が現れたら来院するようアドバイス。
2週間の経過後、連絡を頂いたが状態は良好であるとのこと。

◆考察
・首や肩まわりの症状の全てのケースにあてはまる訳
ではないが、額関節の矯正を加えることで、症状が
軽減する場合がある。
この方の場合、検査した諸関節の中で、額関節に
顕著な反応がみられた。しかし、ご本人は
食事の際のかみ合わせに違和感等は感じておらず、
口を開けにくいといった額関節症によくみられる徴候も
なかった。
もちろん全身のバランスを整えたことにより、症状が
緩解したと思われるが、額関節の神経的な問題が
優位に他の筋群に影響をもたらしていた症例かもしれない。